河井寛次郎の抱瓶です。河井寛次郎といえば、抽象化した草花文様の扁壺が有名ですが、本品は、大正年間に沖縄を訪ねた直後、京焼と壺屋焼の融合を試みた始めた端緒的な作品だと思います。すなわち、抽象化絵付に至る前の京焼らしい繊細で精緻な竹図が、壺屋焼を代表する大らかなフォルムの抱瓶に描かれています。京焼の繊細さと壺屋焼の豪放さという、いわば対極の存在の一体化を試みた挑戦的な意欲作です。その後、試行錯誤の末に京焼的繊細さは影を潜め、抽象化された草花文様に作風が変化していくことはご存じの通りです。京焼を極めた寛次郎が壺屋で作陶することで、初めて創造された貴重な逸品です。お好きな方、如何でしょうか？商品の情報カテゴリー : おもちゃ・ホビー・グッズ > 美術品 > 陶芸商品の状態 : 目立った傷や汚れなし発送元の地域 : 未定